自己紹介

自分の写真
夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2011年10月30日日曜日

準備完了!グリーンリフト。

今日は、今シーズンよりお世話に成る職場 石打丸山スキー場 
グリーンリフトさんのリフト搬器付けをしてきました。


朝少し早く会社(社長宅)にお邪魔して、「よろしくお願いします」の御挨拶。

お茶を御馳走に成り、出勤してきた先輩スタッフの皆さんと車でリフトまで移動します。

ここでも朝茶を飲んでから作業を開始。

しかし良い景色!雪景色ならもっとキレイでしょうな~。


厳重にシートで覆っていた搬器を取りつけます。


以前勤めていた会社では、スキー場の社員が準備をしていたので、
この業界には長く居るオイラでも搬器の取り付けは初めての作業です。
外し作業はしたこと有るんだけど・・・。

搬器の間隔と締め付けトルクに気を付けながら取りつけます。


全部付け終わったら、間隔をチェックして、間隔が有って無い所を手直しします。


休憩 お昼を挟みながらの作業、途中雨も降りだしたけどすぐに止みました。

仕上げにブレーキテストです。
1個30Kgのインゴット(ウエイト)を乗せての制動試験。
一つの搬器に120Kgつまり60Kgのお客さんが2人乗ったと仮定して
登り満車の状態を再現して搬器の半数にウエイトを載せます。


その状態で、制動距離とタイムを計測して、制動機の試験をしました。
異常ありません!

その後、外部運転盤のスイッチの点検。降り場のやつもね。

昨年までは、オイラも別の会社のリフトを任されていたけど、
新たな職場ではぺーぺーからの再スタートです。
皆さんよろしくお願いします。


それから皆さん石打丸山グリーンリフトをよろしくお願いします!。
こんなご時世では有りますが、どんどん滑りに来て下さい。
特にピヨピヨテレマーカー皆さん、グリーンゲレンデは練習には最適ですよ!。



 

2011年10月23日日曜日

日曜日

内容とは全く関係有りません。
なごむので・・・。


お天気でも良ければ紅葉見物にでも・・・と、思っていたけど、
今一つ予報は良くない。
何だか気力も萎え気味なので、軽くランニングでもして誤魔化す事に。

何だか最近このパターンが多い様な気もするけどね~。

三国川ダムまで行き、天端を渡り、来た道を引き返すコース。
豪雨の傷跡を見ながら、ほぼハーフマラソンの距離。
急がず怠けず。今のオイラのナチュラルスピードではしる。
21.9Kmを約2時間で・・・。
平均 ㌔当たり5分27秒。これが今のオイラのナチュラルスピード。

ベアフットラントレーニングの影響でふくらはぎがまだ痛い。
この走り方ヒールストライクでは無くフォアフットでの着地で、
着地のショックは全て筋肉で吸収する。
初めの頃は酷い筋肉痛に成るらしいが、
続けると故障の少ない強い脚が出来上がるらしい。

ハイテクシューズに慣れきった弛んだ筋肉に喝を入れる。
この走りだともう高価なシューズなど要らないように思えて来る。
実際統計によると、クッション性能に富んだシューズを履いていても
故障のリスクからは逃れられないらしい。
返って、ベアフットランの愛好者の方の方が故障は少ないらしい。
もっとも昔の人は裸足で走りまわっていたのだから
人本来の走り方な訳なので理に適った走り方なんだろうな~。


ランから返って来てシャワーを浴びて昼飯。
ラーメンでも食いに出たかったが、金欠症なので買い置きのカップめん
暫しお昼寝。

もう少し走りたかったけど、雨が降り出したので、
TSUTAYAに借りていたDVDを返しに行く。
ついでにK`sデンキのマッサージ機のコーナーで疲れを癒す。

TSUTAYAで立ち読み。
スキー雑誌をパラパラめくる。
以前は片っ端から買い漁っていたが、眺めるだけで内要が分かるような物ばかりなので、
パラパラするだけ。

読みたい本も沢山有るけど、歳のせいか読書量がめっきり減った。
家にも買ったきり読んでない本も有るし・・・。
時間なんて幾らでも有るから本読まなくっちゃな~。

2011年10月13日木曜日

ぐるりの事 越後裏三山(後篇)

つづき


最近歩かれているとは言え、そんなにタイミングよくパチリとしてくれる人が居る訳でもなく、
仕方ないのでミニ三脚で自分撮り。
疲れきっているが気持ち悪い作り笑い。



灰の又山を過ぎてから植生は一変する。
兎~灰の又は低灌木や丈の短い草付きの尾根歩きだったが、
トレイルが方向を変えると共に栂の樹林帯が現れるように成る。
古いナンバー標識が無造作に釘で打ち付けられた樹も有った。


もうこの辺りに来ると疲労感はかなりなもので、
下りや平地は良いが、上り坂に成ろうものなら
膝に手を当て押し上げるようにしないと前に進めない。

灰の又からは緩やかな下り基調で何とか脚を進める事が出来るが、
灰吹山への登りから荒沢岳までは最後の登りが待ち構えている。


ちょっとした鞍部には地塘も有るがジメッとして居てそれ程気持ち良い所では無い。
この辺で、残っていたショッツを2つ口に入れる。
風にあたって居ると汗も出ない位涼しいのだが、
樹林帯に入り風が遮られるとムシッとした暑さが有る。

今回は2つ口に入れたせいかショッツの効果を体感できた。
脚の疲れは取れる訳では無いのだが、
身体が軽く成り気力も湧いてきた気がした。


灰吹山から灰の又山を振り返る。

この辺りでソロの方とスライド。
「水場まで明るいうちに着けるか不安だ」
と言っていたが、このなだらかな道なので「恐らく大丈夫でしょう。着けますよ!」
などと適当な事を言ってしまったが、ちゃんと辿りつけただろうか?。


縦走路の小ピークとった感じの灰吹山。
それでも疲れた足には結構堪える。


白化した幹に生き生きとした枝の栂の老木。
こうした木々に魅かれる。
この木にも無造作に標識が打ち付けて有った。

そう言えば、「兎岳ー荒沢岳縦走路」と記されたブリキの標識が
やたらと樹に打ち付けられていたが、一本道のトレイルに必要なのか疑問に思う。



さて、とんがった荒沢の山頂も大分近付いて来た。
この辺でもおじちゃんおばちゃんのパワフルなグループとスライド。
恐らく水場のテン場で幕営なのだろう。
羨ましい。


最後のひと踏ん張りで荒沢登頂!。
山頂には場違いな感じのお兄ちゃん達が3人。
パチッとして貰う。

今日歩いて来た山々を指し示しながら説明してあげたが、
それ程興味を示してはくれなかった。

ここで13時12分。

目標の10時間切りにはまだ何とか間に合いそうな感じなので、
大急ぎで下りの準備。
靴紐を固く結び直し、ショッツを投入!。


相変わらず北斜面の荒沢の登山道はドロドロして居て滑りやすい。
おまけに切り立った尾根道なので脚でも滑らせたら一巻の終わり。
したがって慎重に下らざるを得ない。

目の前には次々と先行者が現れる。
今日の荒沢も大賑いだったようだね。


そして、最大の難所の前嵓の岩場。
先日死亡事故も起きているので気が抜けない。
鎖に捕まり慎重に下る。
いつ来てもじめじめして嫌な岩場だ。

ここでも、先行のグループが難儀していて渋滞気味。
気を利かして先に行かせてくれるのだが、
すれ違うのもままならない様な所なので返って緊張する。


さて、難所を過ぎれば緩やかな下りが続く、
時計を気にしながら降るが、思いの外 前嵓 で時間を費やしてしまって、
目標の時間には間に合いそうに無い。
その時点でペースダウンしても良かったのだが、
ゆっくり歩くと返って脚が悲鳴を上げるので軽く走りながらトンバ号の待つ駐車場へと向かう。

14時59分
ようやくゴ~ル!

踏破距離33.16Km
タイム10時間14分
消費カロリー 3550Cal

長い一日だった。
体力的には結構きつかったが、晴天と紅葉の絶景に励まされて
何とか歩き通す事が出来た。
ちょっと前までなら考えもしなかったコースなのだが、
ここ何年か、アンチエイジングと冬場のテレマークの為に走り込んで居るので、
返って若い時より体力も気力も充実している。
そんな日々の努力が報われた最高のスピードトレッキングだった。

そして、このコースの存在と走り切る目標をくれたinoさんに感謝!


今回のスピードトレッキングで試した物

その一

ホームセンターで購入した
スーパーソーラーマルチバッテリー



これ一台で 携帯 iPod外付けGPS などの充電が出来るので
ロングコースには便利。太陽光での充電は未知数。 


その二

shotz ENERGY GEL

普段飲んでいるウイダーinエネルギーと同等の効果で軽量コンパクト。
味と食感は慣れが必要。味は数種類あるらしいが、2種類しか売って無かった。
販売店も限られているので、ここぞという場面以外ではなかなか使えないかな?。





2011年10月12日水曜日

ぐるりの事 越後裏三山編(中編)

つづき

ここから暫くは勝手知ったるホームロード?。
もう何十回も歩いたトレイル。
オイラが山を始めた頃は十字峡~中ノ岳~丹後山~十字峡
の周回コースばかり歩いていた。
出会う人もまばらなこの道を歩いて脚を鍛えた。
今のオイラが有るのもこの道のお陰。


池の段の分岐。そのまま降りれば日向山から十字峡。
真っ直ぐ進めば兎岳経由で丹後山。


一瞬、日向山への下り坂を駆け下りたい衝動に駆られる。
気力はまだまだ充実しているが脚には確実に疲労が溜まっている。
ここらで、初めてショッツを試す。
この食感は微妙だな。やけに濃い味だけどそんなにくどくない。
食べてしばらくすると空腹感は消える。
でも、エネルギーを補給した感じはしない。
只、空腹感が収まっただけの様な感じ。
しかしその持続時間は30分程度の様な気がする。
魅力は軽量コンパクトなだけか?


ついさっき居た中ノ岳がどんどん遠く成って行く。
山を歩いていると時折こんな事が有る。目の前の道 景色に気を取られ
ふと、振り返ると遥かに遠く歩いてきている。
こんなにちっぽけな人間の
こんなに短い脚の一歩の積み重ねで
長い距離を進んで仕舞う。

不思議の思う事が有る。


道は小兎岳との鞍部に向かって急降下していく。
この辺りでも何組かのグループとすれ違う。
連休 晴天 紅葉 
普段あまり人気のないトレイルなのに多くの山歩きの方で賑わっている。

しかし紅葉が綺麗だ。
「あ~あそこは綺麗だな~もっと近くに寄って写真に収めよう」
なんて思い、近付くと大したこと無かったり、見えなくなったり。
良い!と思ったその瞬間が一番良かったりする。欲張っても駄目なもんだ。

小兎岳に向かう坂道で裏三山を回っていると言う方に会う。
結構ネットの山行記録にも載っているのでこのコースも知れ渡って来たようだ。
しかし、このお二人何所かで会ったこと有る様な?
テレマークの関係だったかな?。



何度も歩いているコースなのに何だか様子が違う。
秋の深まりとともに丈の長い草が寝ていてだろうか、
所々見覚えの無い道の様な気がしてならない。

いや、初雪の頃も歩いた事の有るコースなので、
こんなに草が倒れている事は記憶に無い。
雨のせい?台風のせい?まさか・・・。

そんな事を考えながら歩いているとあっと言う間に兎岳。
ここから振り返る景色が一番好きだ。
女性的な小兎岳の向こうに荒々しい中ノ岳の組み合わせが良い感じ。



荒沢岳の分岐から少し進むと兎岳。
ちなみにこの兎岳と荒沢縦走路の分岐の標識はオイラが穴を掘って建てた物。
もう何年も前だけど、何時もの様に歩いていたら、
知り合いの中の岳救助隊の方に呼び止められ。
「ほれここに穴を掘ってくれよ」とスコップを渡されたのだ。

兎年の兎岳。
ここで、小休止
10時24分

べつに必要は無いのだけどiPodの外付けGPSの電池の充電。
ホームセンターで買って来たマルチソーラーバッテリーを試す。



15分位休憩して、いよいよ兎~荒沢縦走路に足を踏み込む。
数年前までは廃道状態だった道。
あの頃は道刈りなどして無くてとても歩けたもんでは無かった。
それが今では有志の方の御苦労のお陰で立派な道が出来ている。
感謝感激!涙 涙。


まだまだ通る方のまばらなトレイルは
踏み固められて無く、土砂の流出も無くフワフワした感触の走りやすいトレイル。
それに、この紅葉の素晴らしさ。
脚の疲労は溜まって来ているが、わくわくした気持ちで進んで行く。


兎から緩やかに下りながら続くトレイルの最初のピーク巻倉山。
朽ちかけて読めなくなった道標に名前を刻んだ板が掛けられている。
このトレイルを再生して下さった方々が掛けてくれたものだろう。


オイラの写真では伝わらないが、辺り一面錦の絨毯。
素晴らしい景色だ。

道はやがてこの縦走路のオアシスの水場に着く。
巻倉山と源蔵山の鞍部に広がる山上の楽園だ。



狭いながらテント場も有る。3張り4張り位は張れそうだ。
水場はここから5分ほど降りた所に夏でも枯れない流れが有るそうだ。
今回は、涼くて水の補給の必要も無かったので覘いては来なかったが、
裏三山を回るうえで重要なエイドポイント。
まさにオアシスだ。


う~ん、こんな所で一晩過ごしてみたい。
オアシスを後に先を急ぐ。
この直後、ソロの若者とすれ違う。

「素晴らしいコースですね~」

彼も感激していた。全くその通りだ!


源蔵山と灰の又山の間に有る地塘。
荒沢はまだまだ遠い・・・。


平が岳が大きく迫って来る。
こちら方面の尾根も中ノ岐川に向かって緩やかに広がり素晴らしい景色だ。



もうこの辺まで来ると脚は限界。
少しの登りでもやっとこすっとこ。
ひいひい言いながら兎~荒沢の中間地点灰の又山に辿りつく。

ここで11時53分。
東に向かっていたトレイルが北に向きを変える。

つづく

2011年10月11日火曜日

ぐるりの事 越後裏三山(前篇)

続き レポート    

永い一日に成りそうなので、朝も早くからごそごそ起き出し、
前の晩に準備を整えた装備の最終点検。
最後まで雨具を持って行くかで悩んだが、
いざと成ったら防寒具として使えると思い持って行く事にする。

水は二倍に薄めたアクエリアスを3L
食料はショッツのエナジージェルを4個と
お試しで買ってみたグリコのワンセコンドCCD1個
コンビニで調達したウイダーインゼリー3個と
カロリーメイト2ブロック入りを3袋

何時も通りに すき屋 で朝食を取り道の駅で用を済まし銀山平に向かう。
3連休の中日と言う事も有り、
登山に向かうのだと思われる車が結構シルバーラインを走っている。

トンネルから銀山平に出ると濃い霧が立ち込めている。
もっと早く着いて歩き出したかったのだが、コンビニに寄ったり
あれこれ もたもたしていたので少し出遅れた感がある。

前のりしたと思われる荒沢岳の駐車場の混みこみの車の間に
なんとかトンバ号をねじ込み車中泊の皆さんの迷惑にならないように
そーっと準備を整えてまだ暗い車道を
ヘッドランプの灯りを頼りにジョグで銀の道の入口に向かう。

出発 4時43分


「銀の道」は遠く長寛(平安時代末期)の昔、尾瀬三郎房利が京を追われ、尾瀬へ逃げのびた道としての伝説を持っている。尾瀬発見の伝説から約五百年後に発見された銀山とともに銀を運ぶ唯一の道として栄枯盛衰を歩んだいにしえ道である。

枝折峠経由の車道が有る現在、
ここを駒ケ岳の登山に利用する人はほとんど居ないだろうな~。

自分では、この辺一帯の土地感は有ると思っていたのだが、
なんせ、この濃霧では感が狂ってしまう。
なんとかGPSを頼りに林道からの銀の道の入り口を探すのだが一向に見つからない。
10分位うろうろして、地形図とライトの明かりが照らし出す
狭い視界とを照らし合わせながらようやく入口を見付けた。
霧さえ無ければ何て事無く見つかったろうに。

林道からの入口はすでに三合目、ここで5時05分。

最初から急な登りで肌寒い気温でも体が温まり汗が噴き出す。
そんな急登も少しの辛抱でやがて平坦な尾根道と成り緩やかに高度を上げて行く。
古くから歩かれている道は効率よく地形を選んで登って行く。
重い荷物を担いで登ったであろう運搬道の面影が時折見られる。
切り通しの通路 刻まれたステップ。


暗い闇はやがて去り足元を照らす灯りは必要無く成る頃、
枝折峠からの縦走路と出会う。
銀の道の頂上 明神峠だ。
ここで5時44分。

明神様の祠に道中の安全を祈願する。


今登って来た背後を振り返ると
そこには雲海が広がっていた。

しばし脚を止め絶景に見入ってしまう。
・・・おっと!今日はまだまだ始まったばかり、
先を急がねば。

枝折峠からの登山道には、早立ちした方々が歩いて行く。
緩やかなアップダウンの道を朝の挨拶を交わし追い抜かせて頂きながら走る。



そして日の出。

またもや絶景に脚を止められる。

雲海と御来光。


気持ち良く走りながら紅葉を愛で、整備されたトレイルを楽しみながら
脚を進める。

陽は徐々に高く成り、光は景色を演出し始める。


小倉山までは何とか走れる。
スキーでは何度となく登り下りした道だが、無雪期のトレイルを進むのは
今日が初めてだと気付く。

いつも駒ケ岳に登るのは、水無渓谷の奥の裏尾根(グシガハナコース)からなので
ここは未踏破トレイルであった。

小倉山で6時25分


見慣れた春の残雪期の景色と雪の無い地形の対比を
頭の中で思い浮かべると楽しい。

雪の上だとどこでも好きなように最短距離で登っているのだが、
雪の無い季節はこんな風に道が付いて居るんだな~何て考えながら歩いていると
あっと言う間に駒の小屋。

宿泊者達が大挙して下山していくが、まだ小屋周辺は
山人でごった返して居る。
結構降りて来る方ともすれ違っていたのに、それでもまだこの人の数、
昨晩はさぞ小屋は混雑して居ただろうな~。

「早いですね~」とおじさんに話しかけられる。
オイラの登るスピードを見ていた訳では無いから、
この時間にこの場所に何故居るか?と言う事だろう。
駒ケ岳ピストンならこんな時間にここに居る必要は無いからそう思ったのだろう。
「先が長いもんで」
困惑顔のおじさんに今日の歩く予定の山々を指で指し示しながら説明。
まだ困惑した顔。確かに1日で回るには長すぎる。
オイラもそう思う。


小屋から山頂まではあっと言う間。
飛びだした中ノ岳への縦走路には人の姿が見える。逆方向に少し登ると山頂。
居合わせたお兄ちゃんにパチッとして貰う。
おじさんとおばさんが携帯で何やらパチパチやっているが、
オイラの携帯は圏外だった。
おじさんたちは電波が拾えてるらしい。
どこの電波だ?ちなみにオイラはドコモだけど。


山頂で1回目の補給でウィダーインとカロリーメイトを補給。
腹はそれ程空いて無いが荷物を下ろしたついでに。

さて、先は長いので長居は無用。

裏から見る歪な八海山に別れを告げ、中ノ岳への道を行く。


道は天狗平まで急降下して、降りた分だけ取り戻すかのようにまた登っていく。
下りなのに軽快に走ると言う訳にはいかない。
岩と朝露に濡れた草。滑りやすくて走れたもんじゃない。

何組かのグループを追い抜きながら慎重に歩く。
皆さん年配の方ばかり。
そう言えば、今日はオイラより若そうな人には数人しか会って居ない。
今、巷を賑わせている 山ガール なんてこんなマイナーな山域には居ない。
ちょっと心配に成るようなお婆さんがソロで歩いたりして居る。


天狗平から駒ケ岳を振り返る。
歩き続けていれば前に進む事が出来る。
しかし、紅葉が見事だ。


さて難所の檜廊下の通過。
入り組んだ木の根をよじ登り、背を屈めて潜りぬけ進む。
大きな荷物を背負った先行者達が難儀をしている。
「お~兄ちゃん 軽装で楽そうだな」と声が掛かる。
おじさんたちは気さくに声を掛けてくれる。

この辺りから、中ノ岳方面からやって来る人たちとすれ違うように成る。
何故かソロの方が多い。
オイラが裏三山を歩いていると言うと、「良い道だよ~。綺麗に刈り掃われているし
紅葉がすばらしかったよ」と。どうやらこの方も裏三山を歩いているらしい。



中ノ岳までもう一登り。振り返ると駒ケ岳が遥かに遠い。
短い脚を前後に刻みここまで来た。

山頂の手前で大きな荷物を背負った先行者に追い付く。
彼も駒から歩いて来たと言う。
この荷物でこの時間にここに居るとは、暗いうちに出て来たのだろう。
彼にパチッとして貰い少しお話。
今日は丹後まで行って明日ゆっくり十字峡に下山するらしい。
「鈍牛の如くゆっくりと行きます」 
そう言った彼の朴訥とした語り口が妙に温かかった。


中ノ岳山頂で9時14分

何度となく登ったこの場所に立つと何だかほっとする。
見慣れた景色とこれから向かう未知のトレイル。


さて、先を急ごう、兎岳の分岐まであと少し。歩き慣れた道だ。


つづく