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夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2016年7月10日日曜日

残されたルートをやっつける。 茂倉岳〜蓬峠周回

天気予報を信じて、梅雨の晴れ間を狙って土樽基点の周回登山の残されたコースに行ってきた。
化け物的な体力の人は、茂倉岳基点でワンデイ馬蹄型縦走をやる人も居るが、落ちぶれた中年男には無理な話なので、除外する。
今回のコースは茂倉新道を登り茂倉岳~谷川岳~西黒尾根巌剛新道下山~国道291を辿り清水峠~蓬峠~下山とゆうコース。ずーと前からいつかはやろうと思っては居たが、長いのでついつい後回しにしていた。体力は落ちる一方なので、やって置かなきゃジジイに成ってから後悔しそうなのでやっておいた。番長も誘う積もりだったけど、長い距離は躊躇しちゃう的なことがTwitterに上げられていたのでやめた。とか言ってこんな事やってるし~。まあいいか一人で行く。


日は長いと言っても、早く発った方が良いに決まっている。5時に登り始める予定で、チャリで現地まで行く時間を計算して3時に目覚ましをかける。いつもの様に必要なものはチャリに縛り付けて置いた。今回は、前回の山行で地下足袋がダメに成っちゃったので、新調した安いトレランシューズを履く。こいつも縛り付けていくのは面倒なので、ビンディングペダルは交換してフラットペダルにして家から履いていくことにした。着替えもせずに直ぐ出発できる様に行く格好で寝たのだが、寝起きが悪くぼんやりしていたら出発の時間が遅くなってしまって、20分位出発が遅れた。
路面は濡れているが雨は降ってはいない。天気予報を信じて合羽は持ってこなかった。
快調に漕いでいると雨が当たり出した。弱い雨なので気にせずに進むがだんだん強くなり本降りの雨になる。
参ったな~。
引き返そうかとも考えたが、少し雨宿りして状況を伺う。
降り方が弱まってきたし、空も明るくなってきたので、濡れるに任せて先を急ぐ。湯沢のコンビニで食料の調達&朝食しながら雨宿り。大分時間をロスしている。
遠くに青空が見えているが、弱い雨が降り続いている。ここまで来たのだから行くだけ行ってみる。



茂倉岳の登山口に向かう橋にチャリを繋ぎ雨の中を強行出発。
駐車スペースには何台か停まっている。チャリで奮闘してるところを追い越していった方が出発の準備をしていた。


雨はやむ気配を見せないが、木々が雨除けに成ってくれて思ったほど濡れない。とは言え、既に全身びしょ濡れなのと、予定の時間を大分ロスしているので、心が折れる。このまま止まない様なら、茂倉岳の小屋で飯食って帰ってくればいいやってな具合。

新しい靴はなかなか良い感じ。アディダスにしては幅が広め、グリップもそこそこ利く。だだ、地下足袋に成れたせいかソールの厚みが気になる程度。まあ値段にしては良い感じ。

矢場の頭に出ると雨はすっかり止んでいた。視界の閉ざされた道を黙々と歩く。小屋前で先行者が一息付いていらっしゃった。挨拶をして足も止めずに先を急ぐ。茂倉岳の山頂もスルー。
ヘルメットを被った団体さんとスライド。「岩登りですか?」と意地悪な質問「この時間だとテラスでビバークでしたか?」とたたみかけて問うと、乗りの良いおじさんが「そうです」とニタニタ。そんな訳ないでしょ(笑)。


気が付けば、雲は去り青空が広がる。予報は当たったみたい。滑りやすい足元に気を使いながら、谷川岳に到着。頑張って歩いたので少しは時間を取り戻した。込み合う山頂もこの時間だと人影まばら。何度も立っている山頂はスルーして西黒尾根を駆け下る。


次々に登って来る方に石を落とさないようにルート取りする。ふと見るとカメラが落ちている。ソニーの良いやつだぞ!。誰も見ていないのでパクッてやろうと思ったが、神様は見ておいでになる。遺失物横領罪だ。近くに居た人に「これ落ちていたんっすけど登ったらそれっぽい人に声掛けて貰えませんか。又は小屋の人に預けるとか」とお願いしていたら、別の方が、そのまま置いておいた方が良いと口出して・・・。絶対他の人にパクられるな。

あ~惜しかったな~なんて考えながら歩いていると、巌剛新道との分岐に到着。ここは迷わずショートカットで巌剛新道に足を向ける。初めて通る道だ。上部こそ嫌らしい岩場だが基本苔むした岩が続く道。下部は勾配もゆるくなり振り返るとマチガ沢が素晴らしい。
ひょいと舗装道路に出て、ハイカーの人を脅かさないように、一緒に歩いて進む。こんな所で鈴をチリンチリン鳴らしながら走っていたら変な人と思われかれないからね。ふと前方を見ると、年配の方々が花を携えて歩いていらっしゃる。「お仲間のご供養ですか?」と声をかける。そうだね、見た感じここの岩壁が賑わっていた頃ががんがんやっていらっしゃった方々だろう。長年山に携わっていると、色んな書物やお話でここでどんな事が起きたか知っている。オイラも一の倉沢の岩壁とレリーフに合掌して来ました。沢で遊んでいる方に変な目で見られながら・・・。



芝倉沢で大休止。ここから先まで行くハイカーは居ない。荷馬車も通れるようにと開削した国道を走る。清水峠まで忠実に等高線を辿った道はとにかく長い。雪崩や水流で痛んだ谷側の道は歩き辛いが尾根側の道は非常に快適に走れる。感覚的には清水峠まで6~7割は走れた感じ。スパイク足袋を履いた方とスライドする。やはりこいつは試してみたいな。



白樺小屋を通り過ぎて、蓬峠へ直接向かう道と、清水峠へ向かう道の分岐点でしばらく考える。
清水峠へ向かえば2時間は余計に掛かるだろうし、疲労もかなりなものだろう。でも、まだ陽は高いし、頑張ったのでタイムは大分縮めたし、計画は遂行したいしね。迷った挙句、当初の計画の通りに清水峠に向かうことにする。進んでは見たものの、変化の無い道の状況と効率の悪いルート取りでうんざりしてしまう。峠の施設は見えているのに、地形を忠実にトレイスしているもんだから、一向に近づかない。さすがにうんざりしだした頃、ヒョイと峠に着く。芝倉沢から走りっぱなしだが、それ程疲労感は無い。ここも立ち止まる事無く、雨の影響で泥沼と化した道を登って行く。七つ小屋もスルーして蓬峠へ走る。



緩やかなアップダウンを繰り返し蓬峠へ。只距離を稼ぐ為のコース取りで、普通の登山者からみれば非常に効率の悪い行動。小屋で、既に缶ビールを飲んでるおじさんに何処から来たの?と問われる。今までの行程をかいつまみ説明して呆れられる。「それでは失礼します」と山を降りていく。
水袋のポカリは飲み切ってしまったので、最後の水場の冷たい水が身体に染みる。
最初は元気良く走って降りていたが、ガツンと脚が動かなくなり足元が覚束無くなる。ケガしない様に注意して降って行く。どろどろの靴を、沢の流れにざぶざぶと入り洗いながら進む。
くたくたに成って車道に出る。路肩の湧き水で、脱いだ靴と靴下を丁寧に洗う。濡れっ放しで足の皮膚がふやけている。しばらく走っていたらまた脚が動くようになる。まだまだゴールではない。まだチャリンコで帰らなきゃいけないのだ。

残っていたおにぎりを頬張り、待たせていた相棒にまたがりピューと下って行く。
出だしは最悪だったけど、天気回復で、計画の通りのコースも歩けた。
今日も良い一日だった。

チャリンコ 往復3時間 約70km
山歩き   10時間7分 約34km

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