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夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2015年5月24日日曜日

今シーズン滑り収め。 中ノ岳 板倉沢源頭斜面

今シーズン、もうスキーは止めた積りだったんだけど、先週中ノ岳に行った時、板を背負い上げていた父ちゃん方が居たので、オイラも負けちゃいらんね~と思った訳で、そして山頂から見た板倉沢源頭斜面の素晴らしさ。あれを見てしまったら、行かない訳にはいかんでしょう!。って事で見返りの少ないスキー納めの山行に出発。

さて、重い荷物を背負い上げる事だし、のんびりもしていられないので、早く出発したい。荷物も背負ってチャリで行くのもしんどそうなので、トレーラーに荷物を載せて引っ張って行く事にした。
買い出しは、前夜に済ませて時間短縮。パッキングして、トレーラーに積み込んでおいた。

いざ出発!

何とか天気は良いみたい

すっかり夜明けも早く成って、山シーズンの早朝早出には良い時期に成って来ましたね~。
天気予報は曇りだったのだけど、どうやら、今日も晴れそうです。朝焼けに染まる八海山を横目に、十字峡に向かいます。やはり、トレーラー引っ張ってだと、スピードが出ないし、坂道もキツイ。第一関門は、ダムサイトの登り坂ですね~。今日は、比較的勾配の緩い左岸側の道を登り、ダムの天端を横切り何時もの様に右岸側を行く。周回道路はまだ通行止めで、管理棟の所には車止めが有る。今朝は、運良く地元の人がゲートを開けて出て来たところだったので、閉めるのを待って貰い、難なくゲートスルー。先週は手付かずだった冬の残骸も、重機が入り撤去して有り、十字峡まで降りずに行けた。

ここまで来るのに一苦労

ここで、管理棟の所から徒歩で来た先行者に追い付く。このおじさんは、登山口を通り過ぎて行ったので、丹後山にでも登る積りだろうか?。まだ、丹後山登山口までの道は、崩れて来た大量の雪が横たわっているはずなので、注意が必要だろう。

さて、ザックにスキーを縛り付けて、ヨイショと担ぐ。覚悟はしていたが、ズッシリと来る重さだね~15kg位かな。最近は軽装備でのスピードトレッキングばかりやっているので、この重さは久々だ。
何時もの様に、山の神様にパンパンと手を合わせて、初っ端からの急斜面に足を踏み出す。不思議と息は切れない。重すぎて、息が切れるほど追い込めないんだね~。今日は、タイムなんて気にしても仕方が無いと諦めて、いっぽいっぽ歩を進める。

板は枝に引っかからない様に低めにセット しかしこの重さは疲れるな~

一瞬ウォーキングハイ状態に成り、重さも気に成らなくなり、無意識に脚が動きどんどんグングン歩いて行く。それを客観的に見ている自分が居る様な変な気分に成る。そこからハッと我に返ってからの現実が辛いんだな~。ザックは肩に食い込むし、板は枝に引っかかるしで、歩き辛いったらありゃしね~。

4合目からの残雪地帯、今日は軽登山靴を履いて来たから、蹴り込んで身体を持ち上げることができる、足跡からすると先行者は3人だね。車両進入禁止の登山口に駐車してあった車の持ち主の様だ。ここまで入れるのは、関係者だろうから救助隊の連中が避難小屋の雪囲い外しにでも来たのだろう。

先はまだ遠い

日向山で一息入れる。まだまだ遠いな~。しかし馬鹿な事やって居るな、見返りの少ない山行だ。
7合目小天井辺りに先行者の姿が見える。重いザックを再び担ぎ後を追う。
先週目を付けて置いた、コブシ沢やコウガイ沢の源頭斜面を横目に進む。カモシカが2頭じゃれあいながら目の前を横切る。兄弟だろうか?まだ若い感じだ。う~ん風が心地良い。

最後の急登を頑張って登り、池の段に到着。ここで先行者の中ノ岳救助隊の面々が休んで居った。最近、なかなか会う機会が無かったから、知らない顔の面々だ。少々立ち話をして、一足先に山頂へ。遅れてきた面々と一緒に、お目当ての斜面を覗き込む。「良い斜面だね~」。
今すぐにでも滑りだしたい感情を抑えて、まずは腹ごしらえだ。

これを見たら滑らずにはいられない

シールと飲み物とパワーバーをサブザックに詰めて、靴を履き 板を履き 準備OK。

ドロップイン!。

30度前後の程良い斜面だ。表面は軟らかだが、皮一枚下は結構硬く、氷盤もある。縦溝がそれ程でも無いのがまだ救い。大きなターンでテールをずらしながら良さそうな個所を探す。二度ほど氷盤に引っかかってこけたが、調子に乗って来たら、ベンディングで切り替えて高速ショートターンで急斜面を飛ばす。
気持ち良い。
藪の隙間から熊さんの視線を感じたが、お構いなしに高度を落とす。時々立ち止まって荒い息を整えつつ高度計を確認する。何処までも滑って行けるが、登り返しの事を考えないといけないので、400m落とした所で切り上げる。今滑って来た斜面を振り返る。降りるのはあっと言う間。登り返しは時間が掛かる。

きりが無いのでこの辺で止めときます。400m落とした。

ハロが見える 下り坂か?

喉を潤し、シールを貼ってさあ上り返しだ。ふと空を見上げるとハロが見える。天気も下り坂なのかな。
表面の雪がズルリと抜けて、シール登高し辛い。なるべく、不安定に成るキックターンを少なくすべく、大きなジグを切って登る。無理を強いた脚が悲鳴を上げてプルプルする。滑走時間は10分位で登り返しは1時間半。そしてまた重い荷物を担いで長い道のりを帰らねば成らぬ。アホだ。

帰り仕度をしていると、後発の岳人が山頂に到着。「まだスキーですか?」。・・・そうだよな~普通じゃない。

帰りは、スキー靴のまま歩き始める。先程横目に見てた斜面を摘み食いする積り。・・・だったけど、もうそんな気力は残っちゃいない。家からトレーラー引っ張って1時間半掛けて登山口まで来て、重い荷物を背負い只でさえキツイ登山道を辿り、高度差400m滑り降りて登り返して、完全に脚は終わっている。それでも、5合目からの残雪は、滑って降りて、夏道の合流点で大休止。
ついでに登山靴に履き替えて、急斜面対応でスキーのテールが斜面にヒットして転ばない様に、高めにザックに縛り付ける。
ここからは、脚を労わりつつのんびりと降る。酷く時間が掛かるが、こうやってゆっくり降りれば脚には優しいのだ。

楽しかったと言うより アホな事をした充足感


くたくたに成って帰りつく。「無事に帰って来れました。遊ばせてくれて有難う御座いました」と、山の神様に手を合せる。トレーラーに荷物を放り込み、スキーを縛り付けてちんたらと帰り道を行く。
閉まっている車止め。チャリとトレーラーを切り離し、チャリは脇から、トレーラーは何とか柵の下を潜れた。

潜れた!

帰りは、下り
。もう田植えも一段落ついた時間だ。

今日は、楽しかったと言うよりも、思い付いた事をやり遂げた満足感だね。

今日も楽しく遊びました。めでたしめでたし。

1 件のコメント:

番長 さんのコメント...

登山も山に登らない人から見れば疲れるのに景色だけ見て帰ってくる事に何が面白いの?と思われています。
登山しなかった時代の自分がそうだったし。
登って、景色見て、達成感味わって。
そんな自己満足を身体が感じている自分が最近好きです(笑)