自己紹介

自分の写真
夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2014年4月7日月曜日

リセット済みの越後駒。

シルバーラインが冬季閉鎖を解除してだいぶ経つ。以前は一番乗りに拘って、オープンの日に仕事を休んで越後駒に一番に上る事が恒例だった。
さすがに今はそんな拘りは無い。出かけて来た人のブログを見る限りでは、もうルートはシュプールだらけみたいだ。
そこに来てこの寒波お山はすっかりリセットだろう。今日から天候が回復する予報なので、いそいそと出かけて来た。

シルバーラインは、凍結の恐れがあるので夜間は閉鎖している。ゲートのオープンは6時。その時間に合わせて家を出ればよいものを、随分早く起きて家を出た。小出の すき家 で朝食を摂る積りだったが、店は真っ暗で営業してなかった。仕方ないのでコンビニ弁当を買いこんでゲート脇の広場に駐車して朝食を済ます。
1時間も有れば、買い物を済ませても到着できるのに、2時間前に家を出たものだから、時間が余ってしまった。時間を無駄にしない様に荷物のチェック パッキング。おまけに即出撃出来るように、スキーにシールを張り、着替えを済ませる。ここで、ゴアのオーバーパンツを忘れた事に気付く。取りに帰る訳にもいかないので、車に積みっぱなしにしている仕事用の雨具のパンツをザックに突っ込む。行動着はユニクロの厚手のソフトシェルっぽいパンツを穿いて来たのでそのまま、スパッツはこれまた車に積んである雪掘り用の長靴に被せるスパッツを代用(ホームセンターで400円位で売ってる)。結果的にこの組み合わせ最高に快適だった。風を通さないし蒸れないし・・・。

時間が近づき、ゲートの前に並んだ車は4台。この時間に並んでる位だから、皆さん駒に行くもんだと思っていたら、銀山平で出たのはオイラだけ。
トンネルを出たとたんに強風で雪が舞いあがり視界が時々閉ざされる。道も吹き溜まりが有る。でも、まだ夏タイヤに変えて無かったので、問題無く石抱橋を渡ったばかりの所に車を捻じ込めた。
風が猛烈に吹いているが、空は所々青空が顔を出し始めたので、回復を信じて出発する事に。
風のせいで酷く寒い。ウィンドブレーカーの上にハードシェルを着込み、革の手袋 防寒用にヘルメットを被る完全武装で出発。

辺りは完全リセットで真っ白な雪に覆われている。深い所で20㎝位なのでラッセルと言うほどでも無い。
歩き始めてしばらく経つと背中が汗ばんで来た。下着を濡らしたくないので、シェルだけ脱いでザックに突っ込んで再び歩き出す。山際のルートは風を遮ってくれるので苦にならないが、吹きさらしの平原は少し辛い。
やがて、話題の橋が撤去された骨投沢。渡れそうなスノーブリッジを探す。下流側の奴が渡れそう。色んな方がブログで書いていた物だと思うが、まだまだ大丈夫そうな感じ。
今年は雪の降り方の具合か、白沢は具合が良くないらしいので、柳沢から尾根に取り付く。
道からすぐの尾根じゃなくて、1本上流に入った尾根を何時も登る。登りきったら道行山に続く広い尾根。ここまで来たらまた強烈に風に叩かれるので、再びシェルを着込んで風に耐える。まだここからは、駒は雲の中。一応向うが、状況が変わらない様なら、小倉山辺りで引き返すことも考えるべきだな。


 道行山に向かう急斜面。昨年は、この側面が早々に底雪崩で抜け落ちていたが、今年はクラックさえ入っていない。藪も出ていない。おまけに締まった雪でシールの効きも非常に良く、ほぼ直登で道行山に到着。暫し休息の後、風に飛ばされ氷化した部分にビビりつつ小倉山を目指す。
風は相変わらず強烈だが、天候は回復傾向に有るようで、青空が広がり駒も姿を見せ始めた。
相変わらずシールの効きは良いので、行程が捗る。
何時もの様に、小倉山下を雪庇に怯えつつトラバースしてショートカット。
辺り中、真っ白 面ツルの斜面だらけで、滑走欲が湧いてくる。帰路で時間が有ったらこの辺で遊ぶのも楽しそうなので、良さそうな斜面の見当を付けて置く。

広い尾根は風で雪が付いて居らずカチカチ山状態。こんな時スキーアイゼンが有れば心強いのだろうが、持ち合わせのないオイラは、少しでも雪が付いてシールが効きそうな所を探して前駒の登りにかかる。
まあ何とか登り切り前駒。ここは雪が付いているので問題無く行ける。大チョウナ沢の状態が非常に良い。前駒を登りながらチラチラ見ていたが、上から覗き込むと直ぐにでも飛びこみたくなる衝動に駆られるほど。この時期に何度も登っているけど、こんな良い状態を見たのは初めてだ。
滑り込んでも登り返しが大変なのは分かっているので、無茶はしない事に・・・。

小屋直下の急斜面は直登せずに、トラバース気味に登り、小屋の上部に出れた。
ここまで来れば、後は緩斜面をまっすぐ登り山頂へ。


風が強烈なので長居は出来ない。こんな日は無理だろうけど駄目もとでオツルミズ沢の様子を見に行く。
パックされた手強そうな雪だけど、一応雪は付いてるみたい。行けそうな気がするので急斜面に飛び込む。



案の定、密度の違いか、潜る所 潜らない所と、見た目で判断のつかない雪質に手こずる。
それでも雪が付いている所は良いが、降るに従って雪は吹き飛ばされていてクラスト カチカチの斜面に成り、もう手も足も出ない。ガリガリと斜滑降で意を決してジャンプターン。ビビって腰が引けて転倒 滑落。初めてウイペットのピックが役に立った。あれはやはり両手に持ったほうがよいね。


この斜面は何度も挑戦してるが、良い状態のときに当たった事が無い。快適ザラメ又は極楽パウダーに当たってみたいものだ。こんなカチカチじゃオイラのスキルじゃ歯が立たない。
小屋方面への登り返しも手間取った。ここもやはりカチカチの斜面が続き、シール登高は無理。板を外し手に持って、ブーツのコバを雪面に蹴り込み足場を作り、一歩一歩登って行くしかない。これがなかなか神経を使う。登るに従い斜度も緩みシールも効きそうな感じになって来たので、板を装着して再び山頂を目指す。先ほどの満足いかない滑りの リベンジをこの緩斜面で って訳。
この斜面は極楽パウダーで気持ちがよい。そのままの勢いで滝ハナ沢に飛び込み、適当な所でトラバースして前駒へ。


さすがに陽に当たっていたせいか、カチカチの斜面も幾分滑り易くなり、オイラのスキルでも何とか成る。標高を下げるごとにカチカチ雪は快適フイルムクラストへ。こうなったらしめたもので、切れ切れのターンで滑り降りていく。


 そして、登りの時に目を付けておいた斜面に飛び込む。新雪はすっかりベタ雪に変わり、余り快適な滑りでは無かったが、贅沢を言っても仕方がないので良しとする。
そのまま白沢に滑り込んでも良かったのだが、滝も出ているそうだし、割れてる所も結構有るそうなので、つぼ足で一登りで稜線に出て、道行山へ登り返す。
どうやら後続者がここまで来たらしく、歩き回った足跡や、シュプールが残っていた。確かにここから眺める駒が岳は遥か先なので、戦意喪失するのも分かる気がする。

ようやく風も収まり、暑くなって来たので、温度調節。シェルを脱ぎ、手袋も薄手の物に変える。
さて最後の滑り。何時もの様に登って来た尾根は使わずに、隣の尾根を下りる。一か所嫌らしい所が有るが、後は快適なショートターンコース。最後に杉の植林地を滑り降りて白沢の脇に降り立つ。成るほど今年は流れが出ているな。

ここまで来ればヘルメットは不要なのでザックに縛り付ける。
スキーも、ちょっとした登り返しなどが有るので、平地と言えどもシールを貼った方が歩き易い。

天気が回復して雲一つ無い良い空模様。あちこちで遊んですっかり遅くなってしまた。
遥か彼方に成った駒が岳が逆光に輝く。稜線はまだ風が強いらしく雪煙が上がっている。



0 件のコメント: