朝何時ものようにコンビニに立ち寄ると北斗が出勤する寸前だったので声を掛けた。朝の挨拶をして、奴は仕事へオイラはお山へ。
今年は、雪消えが早い。野中の奥の道も部落を過ぎてからも除雪してあり、かなり奥まで入れた。仕事をしている形跡が有るので邪魔に成らなそうな所に駐車して、朝飯を済まして出発の準備をする。駐車した所からしばらく歩いてスキーを履く。
やはり、冷え込んだので薄らと積もった雪の下はカチカチだ。先週と同じだが、今日は大して難儀をするような事無く進む。
山への取り付き点がはっきりしないので地図を見ながら進むが、それでも良く分からず、前方にある朝日を浴びて魅力的な姿を見せつけて来る大兜山に見惚れて居たのでチョイと進み過ぎて間違った所から山に取り付いてしまった。でも、しばらくは間違いと気付かずに何とか登っていたのだが、間違いと気付いた時はもう手遅れで、どんどん悪い状況に陥ってしまった。
始めは何とかスキーを脱がずに行けたのだが、だんだん急に成り、仕方が無いのでスキーを脱いで手に持ち登り続け、やがて雪が切れ切れに成って来たので何とか雪の有る所を選びながら高度を稼ぐが、やがて全く雪の付いてない藪尾根に出てしまった。もう、こうなると仕方が無いので、スキーをザックに着けて攀じ登るが、今度はスキーが邪魔で進めなくなった。仕方が無いので、急勾配の所を抜けたら再度スキーを手に持っての藪との格闘。気が付くとポケットにしまい込んだサングラスを失くしてしまった。
当初の計画の通りの950m付近から目的の鞍部までトラバースを試みたが硬く急な斜面でおまけにずり落ちそうなのを何とか木でせき止められているかの様なぼこぼことした感じの様子は、目の前に見えて居るネコブ山の魅力的な姿をおいても、やる気を失わせるには充分。既にここまで3時間位掛っているので諦め感が出て来て、振り返り見る大兜山の斜面を妬ましく眺める時が増える。
まだこれからの行程を考えるとへたれなオイラはヤル気を失い一ノ綿三等三角点のピークを今日のゴールと決めて上に向かって登りだす。
緩やかな尾根の途中に出てまた少し登って1064.8mのピークに出る。ここからの景色は最高!。
目の前のネコブの登りのルートを観察すると、ネコブ沢を詰めて行くしか考えられないし、勿論滑りもネコブ沢を滑らなければ成らそう。遠くから見えるまっ白な斜面も、途中から沢に下りないとどうにもならなそうだ。そもそも、その沢の出口と言うか入り口と言うかが嫌らしい地形で、ブロックに遣られそうな地形な訳で、あそこに行くのはちょっと気が引ける感じ。
あれこれと思いを巡らしながら奥地の見慣れぬ地形に目を向け続ける。
ポカポカと温かいが、汗と雪に濡れた衣類は風が吹くと寒く感じる。こんな好天ではあまり着る事の無いジャケットを羽織り山を眺めながら食い物を腹に入れる。サングラスを失くしたのはまずかった。ザックを探ったらゴーグルが有ったのでそれを装着。
満足するまで山を見てから、滑り下りる準備。ヘルメットを被り手袋をはめて、地図で地形を確認して滑りだすが、思いの外良い斜面で嬉しくなる。相変わらずガリっては居るが程良い間隔の木々を縫って滑り下りて行く。
確認した地形で方向を換えて急斜面に入る。ここも割と滑り易くて楽しい。でも、最後の杉林の縁を舐める様に滑ってから林道に出る辺りで行き詰まる。急で雪も付いてない沢状の地形。
仕方が無いのでスキーを脱いで慎重に降りる。もう慣れっこだ。最後までこれかよ~って感じで苦笑する。
林道に出たらしめたもの。ダラダラとスキーを走らせてゴール。5時間45分の名も無いお山のスキー登山終了。負け犬成りの満足感。
しかしネコブは遠い。いつまでも憧れのままで終わりそう。
気持ちが折れない様に早立ちして、時間的余裕を持って挑むべき。時期も重要!
地図でめぼしを付けて居た大兜山 何とも魅力的な斜面。 奥地にはまだまだ未知の斜面が潜んでます。 |
牛ヶ岳と大兜山 もう~よだれが出そう。 |
ネコブは遥かに遠い。 |
良い意味で期待を裏切られた。 こんな所で最高のツリーラン! |
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