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夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2015年9月8日火曜日

雨天けっこう 越後三山縦走

秋の長雨の季節で予定が狂う。
予定は一週伸びた。

地元の山を、さんざん連れ回した番長に最後の課題を提示。この辺りの山道で、難関の行程
日帰り越後三山反時計回り。
天気予報だと午後から天気は崩れる予報だが、大きな現場を請け負って社畜と化した番長は、この日のほかにチャンスは無かろう。難関さえ越えてしまえば雨でも平気と高を括り、雨具持参を言い渡してヘッデン装備の早朝早出で決行。

大倉の森の駐車場に車を停めて、三山をぐるりと回りここへ返って来る。番長は12時間で何とか返って来たいと・・・。
ヘッデンの灯りを頼りに歩きだす。八海山大倉登山口 坂本神社より山道に入る。カランと賽銭箱に100円玉を投げ込み道中の安全を祈願する。意外と信心深い。番長はちゃっかりと無料の祈願をする。無料でお願いを聞いて呉れるほど世の中甘くない。どうなっても知らないよと思ったが口に出さない。
運動不足 寝不足で足取りは重い。ジグザグの登山道を登って行くうちに明るく成る。もう灯りはいらない。
ここが 風穴 だよ。この潰れた小屋が 地蔵小屋 だよ。この池が 雨池 だよ。とガイド気分でひけらかす。

廃れた道から大通りに出る。今や八海山登山のメインルート ロープウエイよりの道を行く。チョッと走っていい気に成るが、坂道に成ればすぐに歩く。てんでだらしない。

天気はまだしばらく持ちそう

番長 初八ッ峰

女人堂で一息入れる。ほんの一登りで千本檜小屋着。休みもせずに先を急ぐ。地元民のくせに、今回八海山の八ッ峰初通過の相棒だが空拝みで御利益が有るかね~。
へっぴり腰で鎖場を登り下りしている姿が面白い。笑っちゃ悪いが腹の中でウヒヒと・・・。

ここは勇気を出して行くしかない 

八海山最高地点の入道岳より難路の縦走路を眺める。入り込んだら行くしか無い道。逃げ場は無い道。
足元の悪い道を地形を楽しみながら最低鞍部のオカメノゾキまで降りて行く。両岸切れ落ちて気の抜けない個所も多々有る。慣れ親しんだ道を初めて来た相棒は慎重に進む。

安全は何事にも優先する

中ノ岳泊の三山縦走の若者とスライドする。この日スライドしたのは彼一人だった。

御月山を越えればオアシス祓川。
気温も上がらず、ガンガン登ってもそれ程汗をかかなかったので、水袋の中身はそれ程減っていないので補給の必要は無い。独りならここで長休みをするのだが、おにぎりを腹に入れて早々に発ち、最後の足場の悪い道を登って行く。
中ノ岳の小屋脇を通って山頂を踏む。小屋の中には誰か居る気配がしたが、山頂には誰も居ない。

番長は上着だけ合羽を着て行く

天気は予報の通りに崩れつつある。駒が岳への道に踏み込んだら、雲が湧き始め雨がぽつぽつ当たり出す。
九月の声を聞いたら山は秋である。なるべくなら濡れたくは無い。合羽を着るタイミングを計る。
後ろから猛烈な勢いで下って来る方が・・・。先程小屋の中に居た人だろう。
オイラは上下着る。相棒は上着だけ。どうせ汗で濡れるのだろうが、出来るだけ体温を奪われたくないので全装着する。個人の判断だが、オイラは直接濡れないようにと判断した。経験を積むと臆病に成る。

膝の関係で下りが苦手な番長を時々立ち止まり待っているうちに後方より勢い良く下って来たお二人に追い付かれる。お先にどうぞと道を譲る。お話を聞くと 裏三山を回っているとの事。

偏屈なオイラは、この 裏三山 と言う表現に疑問を感じる。山に裏も表も無い。オイラ達は 三山縦走 してますと言うと、あ~表ですか~と。だから裏も表も無いって。今、流行りのセリフだと だったら対案を出せ! と言われそうだが・・・。
越後三山縦走は古来修験道の方も 三山駆け と呼び修行の一つのカテゴリーに成っていた訳だから通称 三山 で宜しいが、長い間廃道状態の道を有志の方が整備して下さり、周回路は再び脚光を浴びたのはつい最近の事。誰が言い出したのか 裏三山。北ノ又周回で良いだろうに。

閑話休題
前を歩く人を追いかける習性が有るので、視界に入っているうちはガシガシと追いかける。脚にきた~と泣き言を言いつつも、後ろから 早く行け とばかりせついて来る番長に追い立てられて駒が岳山頂へ。
一足早く着いて居た先の人達と暫し語らう。さすがこの時間だと誰も居ない。立ち止まっていると身体が冷えて行く。上下着ていても冷える。これからの時期は、乾いてる着替えは必要。

雲の中 割り切って仕舞えば雨もまた良し

時計が気になるので、早々と山頂を後にする。グシガハナからの急降下ルート。ペースを番長に作って貰うべく先頭交代で降って行く。木の根を縫う急斜面。雨のお陰で滑り易い足元でスピードが出ない。時折雲間から姿を見せる八海山の姿で進捗具合を測る。番長が 今○メートルだよ と報告してくれるが、聞きたくない。気休めに放送中のバレーボールの話題などで気を紛らしながら、急な道を降りて行く。

突然圏外のはずの奥山の登山道で携帯が鳴る。何事?と思い急いで出ると、コウちゃんから飲み会の出席の催促。まだ歩いているから今日は駄目だよと返事をする。しかしこんな所で通話できたとは奇跡だ。

沢の音が大きく成って来たがなかなか着かない。覚悟を決めれば 雨の山もまた良し なんて強がってみるが、嫌になる。
脚が棒に成った頃 十二平 に到着。この時点で目標の12時間。後7km程歩かないと繋がらない。

まだ大量に残っている 左側のトンネルを行く

平地に下りて元気を取り戻してグングン歩く。毎年の事だが溶け切らずに残っている残雪に目を見張る。ぽっかり開いたトンネルを通過して振り返る。こりゃ溶け切らずにまた雪の下になるのだろうね~。

雲が立ち込めて薄暗く成って来たので少し走って時間を稼ぐ。そのまま荒山集落方面に行っても遠回りになるので、左岸側の廃れたサイクリングロードを歩く。大倉橋は架け替え工事で渡れなかったので良い判断だった。

歩き切った達成感。もう直ぐゴールと言う所で、再び電話が鳴る。

だから~今日は駄目だって~(笑)。



 

5 件のコメント:

番長 さんのコメント...

周回した時点より、月曜の朝を迎えて達成感が余計に出てきました。
身体の疲労具合が今までの山行より大きかったです(笑)
正直、谷川馬蹄形の登行距離感が少なく感じました。
下りのノロノロ歩行で窮屈さがあったと思いますが、そこは勘弁していただき、またどこか行きましょう。

でん さんのコメント...

こんにちは、とんぼさん。
お久しぶりです。
いつもながらサラッと書かれていますが達者ですよね。
私もこんなふうに歩けたら・・と思いますがそれは叶いそうもありません。
距離だけなら谷川馬蹄形と同じく27kmくらいだと思いますが
アップダウンの厳しさは著しいものがありますね。

「裏三山」・・・
いつしかそう呼ばれるようになったのでしょうね。
表があれば裏があるのが世の中の道理ですから、そんなものなんでしょう。
私が思うに本来は太陽の昇る方角とか南の方角だとかといった宗教的な意味があるのではないかと。
それ以上に「裏」=「奥」という意味なのではないでしょうか。
山で言うと「前○○山」というのはたくさんありますよね。
「裏」というと良い印象とはならないですから
現在では「表日本」「裏日本」という言葉を使わなくなりましたね。

余談になりましたが三山縦走、天晴れです(^^)

とんば さんのコメント...

番長へ

何度も歩いたコースなので新鮮味は無いけど、その度ごとに新たな発見が有るので辛くてもまた歩きたくなるルートです。馬蹄形はそれはそれで辛い所も有りますが、辛い質が違いますね。登りはそれ程疲れはしないけど、グシガハナからの激下りは脚に堪えました。前回はそんな事無かったのにな~。
また宜しくです。

とんば さんのコメント...

でんさん

コメント頂きありがとうございます。
越後三山駆け反時計回り この周辺の山域では難関のコースだと思います。井の中の蛙な者ですから、よそにはもっと厳しく険しいコースは有るのでしょうが、愛すべき地元の難コースだけに思い入れも深いのです。
ネット社会なものですから、誰かがつぶやいた事が広がるスピードが早いですね。つい最近まで廃道状態だった北ノ又沢の周回コースも 裏三山 などと名前が付きまして、多くの方々が歩く様に成りました。長年この山域ばかりを歩いていますが、眺めるだけだった稜線を歩けるようになった事が嬉しいですね。手弁当で管理をして下さっている方には頭が上がりません。
でんさんは前日に荒沢の登られたとの事。越後の山らしい険しい山ですが、紅葉の時期は最高に綺麗です。是非又お出で下さい。

ちなみに自分は とんば と言います。とんぼ では有りません(笑)。
往年のスキーレーサー アルベルト・トンバ に由来するニックネームです。別に上手い訳でも速い訳でもないのですが、真逆の意味合いで有る方が命名して下さいました。自分でも気に行って未だに名乗っております。

でん さんのコメント...

ハンドルネーム、間違えておりまして大変申し仕分けありませんでしたm(_ _)m

裏三山のコースが廃道状態だったということは、元々は道があったのですね。
SCT(スノーカントリートレイル)のコースになってから知名度が上がったのですかね?
トレランの鏑木さんもコース選択にかかわったようですが現在は候補のコースとなり
保留状態になってしまいましたね。
国内としてはスケールの大きいトレイルコースですが
セコイ私が思うにはなるべく秘密にしておきたい山域といった感じです。

紅葉へのお誘いもありがとうございます。
この山域の紅葉は本当に素晴らしいものですね。
今年も是非とも訪れたいと思っています(^^)