勤務の休日を利用してのスキー場遠征。車が使えない状態の今、公共交通機関を利用してのスキートリップ。
どうせ行くのなら、未知の場所が良い。限られる候補地の中から、今回はキューピットバレイスキー場をチョイス。六日町駅から北越急行下り線乗車で 虫川大杉駅 下車。スキー場からシャトルバスが出ているとの事なので、ここに決定。
自宅から板と靴を背負いバス停に向かう。学生に交じってバス待ちしてるのは少々恥ずかしいが、この位で恥ずかしがっていては何も出来ない身分なので我慢我慢。
学生さんばかりの車内に、スキーとヘルメットを括り付けたザックを背負った迷惑極まりない格好で、恐縮至極。
バスにも、ワンマン電車にも慣れた。ただ、今滑りこんできた電車が折り返しで下り電車に成るのか、そのまま湯沢方面まで行くのか分からずに、乗車するのを躊躇ってしまい、階段を下りて来たおじさんに「これって何処行きですか?」と聞いて、直江津方面行きだと確認して、乗車した。
単線のローカル線にしては、スピード感半端じゃないほくほく線。
40分程の乗車で虫川大杉駅に到着。バスが迎えに来るまでまだしばらく時間が有るので、ここでトイレタイム。
迎えに来たマイクロバスに乗車したのはオイラと軽装のおじさん二人だけ。チェーンを巻いたタイヤの激しい震動に揺られて20分程でスキー場に到着。
綺麗で立派なセンターハウス。辺りにはログハウスのコテージも有る。田舎にしてはそこそこのリゾート感。
平日なのだが、地元近辺の高校のスキー実習が数校入って居るらしく、結構賑わっている。
雪マジの対象のゲレンデと言う事なのか、若者の達の姿も結構見受けられる。オイラの勤務して居る所とは、客層が違うのだね。
支度を整えてサービスカウンターで、索道協会会員証の取り扱いについて質問がてらご挨拶に行く。所によっては、場内一日券と引き換えの所も有るので確認。そのまま提示すれば乗車可能との事。
ゲレンデマップやら本日のゲレンデの情報やらを確認する。積雪がゲレンデトップで6mオーバー!すげ~な~。
一応、名目は視察なので、全リフトに乗車してみる事に。センターゲレンデは広いが緩斜面。さすがに降り続いて、気温も低いので、雪質は良い。
このスキー場は、固定循環式のペアリフト2基と自動循環の高速クワッドリフト2基、それと6人乗車のゴンドラが1基のスキー場。まずは我社のと同じ形式の第3ペアに乗車。センターゲレンデの初心者対応のせいか速度は遅い。リフトマンの対応も施設も一般的で見るべきところは無い。緩斜面をほぼ直滑降で第一クワッドに向かう。足掛けの付いたセーフティバーは有り難い。特にボーダーの方は乗車時に足にかかる負担を軽減出来て良いのではないかね。
今年で開場25周年と言う事で、施設の古さは感じるが、これは同業者の目なので、一般のお客さんは興味無い事なのかもしれないね。
長い緩斜面の続くゲレンデを滑り降りて、ゲレンデトップに向かうゴンドラに向かう。
乗り場付近にこんな看板。ここまで明確に注意喚起しているところを見ると、結構今騒いでるコース外滑走による事故事例が多い所なのかもしれない。
ゲレンデトップには、ゲートが設けられており、ここにも警告看板が有る。ただ、ゲートが有ると言う事は、条件を満たせば出て行くことも可能なのだろう。勿論自己責任なのだろうが・・・。
たまたま近くで作業していたパトロールの方に声を掛けてゲートから出る方に対する対応の仕方を質問してみた。怪訝な顔をしながら答えてくれた。まあ、何処にでも有る対応で、登山届を提出して頂ければ、余程天候の具合が悪くない限り引きとめる事は無いとのこと。登山の方もスキーやボードの滑走目的の方も半々位だそうで、それも地形を知り尽くしたリピーターの方が多いとの事。
第2クワッドに乗車して気が付いたが、このスキー場の上部のコース外には魅力的な地形がそこここに有る。場内での事故が多いとパトロールの方も話していた。
ゴンドラ乗り場の警告の意味も分かる気がする。
第4ペアリフトは運休中との事で、楽しみにしていたパウダーウェーブを廻すにはボトムまで降りて、ゴンドラを利用しなければならないので非常に効率が悪い。仕方なく非圧雪コースを第2クワッドを使って廻す。線路脇には魅力的な地形が広がる。ただ斜度が緩いし地形も複雑なので、降り過ぎると身動きとれなくなる可能性は有るが、地形を熟知して上手く繋げば楽しめそうな所はかなり有りそうだ。しかし、ここはあくまでもコース外なので立ち入るべきではない。
視界が悪かったせいも有るかも知れないが、コースの合流や分岐の位置がはっきりしなくて迷った所も有る。お客目線で見るとかなり大きな誘導看板が必要だろう。
昼食を挟んで、第2クワッド廻しをしていたのだが、搬器の間隔の異常さに気が付いてしまった。一般のお客さんなら気にもかけないレベルかもしれないが、これは少し以上過ぎて怖くなってしまったのだ。以前の職場で自動循環式高速クワッドに着いていた事が有るが、これは搬器間隔異常の警告が出っぱなしの状態である。例えば、客入りの関係上で、出す搬器の数を調整したとすると、その数に見合ったパルス調整をしてあげなければ成らないのだが、この滅茶滅茶な搬器間隔を見ると其れが出来て居ない様に感じる。古い形式のリフトなので様式が違うのかもしれないし、このまま運行を続けて居るところをみると、問題無いのかもしれないが、握索機の不調も疑いたくなってしまい、滑る気が無く成り、早めに切り上げて帰る事に。
滑り足らない感はあるが、緩斜面」でのスローターンの繰り返しで、何だか滑りのヒントが見えた気がしたのは収穫だった。
帰りの支度をして駅までの送迎バスを待つ。やはり設備の整ったセンターハウスは必要なのだ。待ち時間も快適に過ごせる。
帰りのバスに乗車したのは、スキートリップ(ボードだが)に来たらしい女の子8人とオイラ。
帰りのバスは、スタッドレスタイヤを履いていたので振動無しの快適運行。
虫川大杉駅にて乗車待ち20分程。ほくほく線は単線の運行だが、オイラの乗る便は、上り線と下り線がこの駅で待合して擦れ違う珍しい便らしく、その姿を撮ろうと鉄道写真愛好家もちらほら見えた。その期待にこたえるべく、ぴたりと並んで停車するという神業運転を見せて呉れて、感心してしまった。
トンネルばかりで、景色を楽しめない車内。仕方ないので、タブレットに入れて有る小説を読みながら時間を過ごす。六日町駅に着いて、バスの時間を確認すると、1時間ほどの待ち時間。ああ田舎の交通事情の悲しさよ・・・。こんな時は、駅前に移設して来た図書館が役に立つ。
車を運転できない事は不便だけれど、その事によって待ち時間を含めて、単なるスキー場遠征が 旅 に成った。行動範囲は狭まったが、その事によって新しい体験もできる様な気がして少し楽しみでも有る。
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